法律事務所におけるクラウドとは?
~目的やメリットについて解説~

2022年07月07日

クラウド

法律事務所の運営の効率化・IT化についての議論で昨今必ず出てくるのが「クラウド」という言葉です。
クラウドとはどのようなものか、どのようなメリットがあるのか、また法律事務所・弁護士業務にどう貢献するのでしょうか。
このページでは法律事務所におけるクラウド導入についてお伝えします。

クラウドとは

クラウド(クラウドサービス)とは総務省によると「従来は利用者が手元のコンピュータで利用していたデータやソフトウェアを、ネットワーク経由で、サービスとして利用者に提供するもの」とされています。

参考:国民のための情報セキュリティサイト|クラウドサービスとは?
(総務省:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/basic/service/13.html

たとえば、弁護士が訴状や準備書面などを自分のパソコンで作成し、担当事務員にそのデータを送り、事務員が誤脱を確認した上で提出するとしましょう。
完成途中の訴状・準備書面のデータは弁護士のパソコンで管理され、完成したデータは担当事務員のパソコンで管理されます。
また、プリントアウトした控えを事務所内の紙の事件管理ファイル内で管理されます。

ほかにも、事件管理のための日程を、例えば弁護士は自分のパソコン内のカレンダーで作成し、担当事務員も自分のパソコン内のカレンダーで作成し、それぞれ管理をしています。
クラウドは、これらの情報をインターネットを使って上で共有し、必要最低限のソフトウェア(例:インターネットのブラウザツール)があれば、だれでも管理・利用できるようにしたものです。
クラウドサービスやクラウドツールという名称でも呼ばれますが、省略してクラウドと呼ばれることが多く、このページでもクラウドと呼びます。

法律事務所にクラウドを導入する5つメリット

ではこのクラウドを法律事務所に導入するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
そのポイントを5つご紹介します。

業務効率化に繋がる

法律事務所にクラウドを導入すれば、業務の効率化に繋がります。
例えば、顧客から問い合わせの電話が事務所にかかってきたとしましょう。
その返答を急いでしようにも、クラウドが導入されておらず、ファイルなどをので紙ベースでしか管理されていない場合、事務所でそれを確認しなければ返答ができません。
外出中にこのような対応が必要である場合にスピーディーな対応ができないのです。
法律事務所のクラウド化によって、インターネット環境があればどこからでも必要な情報を取得することができます。

属人的な運用からの脱却

法律事務所のクラウドを導入すれば、属人的な運用からの脱却をはかれます。
例えば事務所の中で会計に関する業務を行う場合、経理を担当する事務員を通さないと何もできないということがあります。
このときに経理担当が急な休みで対応ができなくなる、という経験をしたことがないでしょうか?
また、経理担当が変わることによって、ルールが変更になるということが発生することもあります。
このような属人的な運用から脱却をすることができます。

時間と場所の制約からの開放

法律事務所のクラウドを導入すれば、時間と場所の制約から開放されます。
たとえば外出先・自宅で訴状の起案をしようと思っても、必要な情報やデータが事務所にあるのですぐに確認できない、という経験はないでしょうか。
また、夜間は事務所に入れないので、すぐに起案ができないという経験はないでしょうか。
クラウドによってインターネットに接続できれば確認をすることができるようになります。

事務員の負担軽減

法律事務所のクラウドを導入すれば、事務員の負担を軽減することが可能です。
例えば顧問料の請求書作成のように、毎月反復するような作業があります。
このような作業を自動化することができるので、事務員の負担軽減に繋がります。

情報を集約し管理方法を統一

法律事務所のクラウドを導入すれば、情報を集約し管理方法を統一できます。
弁護士と担当事務でそれぞれデータを持っていることがあり、どこに必要な情報があるかわからなくなってしまうことがあったり、捜索に時間を要することがあります。
クラウド化によって一箇所に集約し、管理方法を統一化することができます。

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クラウドのメリット

上記のような業務効率化については法律事務所内でシステムを組むことも選択肢の一つです。
しかし、クラウドの利用には次のようなメリットもあります。

初期費用(イニシャルコスト)が低い

クラウドを利用しての業務効率化は、サーバーなどの用意が必要ではない、自社で開発をしなくても良いことから、初期費用(イニシャルコスト)を抑えられることにメリットがあります。

運用コスト(ランニングコスト)が低い

クラウドを利用すれば、サーバーの維持や開発・保守管理など自社で行う必要がありません。
そのため運用コスト(ランニングコスト)も低いです。

障害対応も提供者側が行うため安心して使える

サーバーに障害があった場合、自社システムだとすべて対応を自社で行う必要があります。
一方でクラウドの場合には障害対応はが提供者側が行うことになるので、安心して利用できます。

サーバー拡張が容易(スケールしやすい)

サーバー拡張が容易です。
事務所の規模が大きくなってきた場合や、特定の時期に案件が集中することが予想される場合に、サーバーの拡張を行ないます。
例えば、半年間特定の分野について広告を掲出して案件を増やすというような場合に、半年間は利用が集中する可能性もあります。
この間だけ拡張するということも容易にできるのがクラウドです。

分散、バックアップが容易

分散、バックアップが容易であることもクラウドのメリットです。
自社サーバーでシステムを組むと、その自社サーバーが乗っ取られると、システムが使えない・情報漏洩に繋がります。
しかし、クラウドは複数のサーバーに分散することになります。

サービス利用の場所を選ばない

クラウドではサービス利用の場所を選びません。
自社サーバーではそのサービスの利用は事務所の中でしか使えないことがあります。
クラウドを利用すればインターネットが繋がっていればいつでも利用できるので、サービス利用の場所を選びません。

データ共有が楽になる

クラウドではデータ共有が楽になります。
データ共有はクラウド上にデータを送ることで共有が可能です。

クラウドのデメリット

一方でクラウドにも次のようなデメリットがあります。

カスタマイズに制限がある場合がある

クラウドは自社システムの開発に比べてカスタマイズに制限がある場合があります。
事務所でシステムを組む場合には、事務所が取り扱う主力業務や事務所内の業務体制にあわせたシステム構築が可能です。
クラウドは提供されているシステムを利用するものになり、ある程度の拡張機能があるとしても、事務所の事情にあわせた細かい機能の実装まではできません。

ベンダー(提供者)依存のリスク

クラウドはベンダー(クラウドを提供する会社)に依存する点はリスクの一つです。
たとえば、そのベンダーが大規模なシステム障害を起こすと、提供しているクラウドも影響を受けて利用できなくなることがあります。
また、システム障害だけではなく、たとえば設置しているサーバーで冷却システムに異常が生じて火事を起こし、サーバーが使えなくなるなどのリスクがあります。

セキュリティ強度がコントロールしにくい

ベンダー依存のリスクの中でも最も注意が必要なのが、セキュリティ強度のコントロールが難しいことです。
つまり、セキュリティーの強度がベンダーの対策いかんによってしまう点です。
もちろん、この点はベンダーとしては最も重要な事項で、現在では法律事務所で利用するのに問題ない程度にはセキュリティー強度はどのツールも高まっています。

まとめ

このページでは、法律事務所の業務効率化に寄与する「クラウド」とは何か、どのようなメリット・デメリットがあるのかなどについてお伝えしました。 ときに情報・データが錯綜しがちな法律事務所の業務において、一元管理が可能となるクラウドは業務効率化に非常に貢献します。 弊社ロイオズの含めた導入をご検討のおりには、是非ご相談ください。

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